TokyoGirls.rb Meetup vol.2 で託児室担当をしました #tokyogirlsrb

2020年も2月に入りました。少しずつ梅の花が咲きつつも、まだまだ寒い日々。感染症の流行もあって、心が落ち着かない毎日を過ごしております。

開催から少し時間がたってしまったのですが、去る2019年12月21日(土)、TokyoGirls.rb Meetup vol.2 が開催され、私は託児室の運営を担当しました。

 

techplay.jp

 

この記事では、当日までの準備でやったことや、気づいたことなどをまとめておくことで、今後誰かに「託児室を設置してみようかな?」と思ってもらうきっかけになったり、すでに託児室を設置実績のある方との情報共有のきっかけになったりすることを願って投稿します。

なお、内容が託児室の設置・運営にフォーカスした内容になっていますので、当日の発表の様子や運営全体については下記ををご覧ください!

 

togetter.com

 

blog.jnito.com

 

 

個人的には現在3歳になる娘を子育てしているので、ふだんから託児室のある勉強会はほんとうにありがたく感じている側です。

TokyoGirls.rb Meetup vol.1 のときには、登壇のなかでも託児室があることでパパにもママにもうれしいんだ、ということをお話しさせていただきました。

今回は運営側として関わらせていただいて、とても良い体験をしましたし、知見も得られました。

 

準備から当日までの時系列に沿って、知見をまとめていきたいと思います。

 

 

会場スペック

今回は会場をご提供くださったSmartHRさまのイベントスペースの横に、キッズスペースが設けられていたのでそちらを利用させていただきました。

 床にコルクマットが敷かれていたり、(今回は使いませんでしたが)大型テレビが設置されていたりと、素敵なスペースでした。

 

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たくさんおもちゃを出して遊びました!

 

業者選定

まず、何はともあれ日付と場所が決まったら託児を依頼する業者選定です。

前回利用したポピンズさまの他に、こちらのブログ からネス・コーポレーションさまも候補に入れ、検討しました。

ブログにある内容の他にも直接伊藤さんから高橋さんへ利用実績などをうかがったりした結果、今回はネス・コーポレーションさまにお願いすることにしました。

 

 

託児スポンサーの募集、予算の設定と募集人数の決定

利用人数とその年齢によって、必要な託児スタッフの人数が決まり、結果料金が変わってくるので、会場の大きさを業者に伝えて、最大人数の相談をします。

保育士配置基準などと呼ばれ、託児スタッフのが面倒見ることができる年齢と人数のバランスが決まっているからです。このあたりはプロに判断を委ねます。

ただ募集をかけてみないと「何歳児が何人集まるか」がわからないので、複数パターンの見積書をもらっておくと安心です。

 

いちばん料金に大きな影響を与える条件は「0歳児を受け入れるか否か」かと思います。

年齢が上がるにつれて保育士一人当たりで保育できる人数が決まっていて、0歳児の割合が多くなると、必要な保育士の数が増えます。

 

TokyoGirls.rb としては、メンバーで話し合った結果「0歳児を受け入れる」としました。

子どもが0歳のときって、育児休業中だったり、保育園に入る前で預けられるところも限られていたりします。そういう方にとってもひらかれた勉強会でありたい、という思いから0歳児の受け入れを決定しました。

実際のところ、今回は0歳児の利用申し込みはありませんでした。

 

予算が決まるとスポンサー企業様の募集が開始できます。募集人数が決まれば、参加受付も開始できます。

今回はCI&T株式会社さま、トレジャーデータ株式会社さま、株式会社万葉さまが託児スポンサーとしてご賛同くださいました。ありがとうございました!!

 

ちなみに、業者選定から予算の決定、託児スポンサーの募集や各企業さまとのやりとりは、おもに伊藤淳一さんがおこなっており、すでに素晴らしい知見がブログ記事としてまとまっておりますので、こちらもあわせてご覧ください!

 

blog.jnito.com

 

 

会場設備を把握し、オペレーションや対応を考える

さて、ここからが育児中の私が本領発揮です!

SmartHRさまの会場スペックを拝見して、当日のオペレーションを考えました。

  • 受け入れの際の流れ
  • イベント中(参加者の動き、子どもたちの動きはどうなるか)
  • 受け渡し

受け入れ、受け渡しは託児業者の方がやってくださるので、基本的には参加者を誘導するくらいでOKです。

場合によっては事前に会場下見を希望される託児業者もあるかと思います。

今回は図面と写真をメールで送ったので下見はありませんでした。

 

一方イベント中の参加者の動きなどを想定して、子どもたちがどう過ごすか、どんな問題が想定できるかを考えました。

イベント中の参加者の動きは託児業者の方にはわからないので、こちらで懸念される問題点を洗い出して、必要に応じて相談をしました。

 

今回懸念点はふたつありました。

  • 託児室がガラス張りで丸見え
  • 託児時間が長いのでおなかがすいてしまうお子さんがいるかも

 

対応その1:託児室がガラス張りなので目隠しをした

今回、素晴らしい会場の唯一の懸念点が、キッズスペースからイベント会場が丸見え!!ということでした。

 

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実際の会場の様子

 

これは自分の子どもを預けてみないとなかなか気づかないことなのですが、子どもは親が見えている距離にいると安心かと思いきや、そうではなくて、見えている距離にいるのに一緒にいられないのはナゼ???となり、不安不満になってしまう、要するに泣き出してしまうんですね。。(もちろん個人差はあると思います)

保育園預けはじめあるあるだと思いますが、親との別れ際に大号泣し、親の姿が見えなくなり、場所に慣れてくると保育者と遊びはじめるものの、またお迎えにきた親の顔を見ると大号泣、というやつです。。

 

今回は「親御さんに子どもを預けて勉強会を楽しんでもらいたい」という思いから託児室を設置しているので、子どもの様子が気になって勉強会に集中できなかったら本末転倒です。

また、プライバシーの観点からもイベント会場から託児室が丸見えなのも気になりました。

 

託児業者の方とも相談して、ガラス部分はすべて目隠しすることにしました。(託児業者の方も手馴れていらして助かりました!)

SmartHRさまとも相談をして、目隠し用の布を扉のふちに養生テープで貼ることを了承くださったので実現しました。

 

施設によっては「養生テープを貼ること」も問題になることあると思いますので、なにか手を入れるような場合は会場側との相談も必要です。

 

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ネス・コーポレーションさまがご用意くださったクロスで目隠し

 

ちなみに補足しておくと、ガラス張りのキッズスペースがダメ!!という話ではありません。今回の利用用途を考えると目隠しが必要でした。

イベント中に子どもたちが会場を行ったり来たりするのがOKだったり、子ども用休憩スペースのような用途だったら、本当に素晴らしいレイアウトだと思うので、そういう使い方もしてみたいなーと思いました。

きっとSmartHR様の社内イベントでは大活躍なのでしょう〜!素敵です。

保護者様へ事前に会場についての連絡をした

目隠し対応が決まったのが、すでに参加者の募集がはじまった後だったので、参加募集の際の注意事項として事前に説明をすることができていませんでした。

イベント当日まで会場の様子がわからないのも、不安だよな。。という気持ちから、申し込みいただいた方々にメールを送り、状況説明をしました。

当日は託児委託先スタッフと連携して、2か所とも目隠し用の布を掛けたり、お子様が不用意に近づかないよう手前に机を置いたりして、なるべく託児室とイベント会場が隔離されるように配慮します。

ですが、場合によってはイベント会場の音が託児室へ聞こえたり(反対に託児室の音がイベント会場に聞こえる可能性もあります)、託児室からエントランスへ出た場合には、お子さんからイベント会場が見えたりする(つまり、お子様が保護者に気づく可能性がある)状況になっています。

 

中にはそのような環境での託児をご希望されない方もいらっしゃるかと思いますので、その場合は遠慮なくご相談ください。

参加募集の段階でお知らせできず、申し訳ございません。

会場下見をした際の写真も、見られる状態にして公開しました。 

小さい子どもと初めて行く場所って緊張するので、少しでも場所の様子がわかる情報があると安心します。

終了後のアンケートでも、事前に会場についての情報を共有していたことを評価していただく声があったので、良かったと思いました。 

 

 

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託児室内側からみた目隠し用の布

 

 

対応その2:おやつを食べさせるのに覚書をかわした

託児時間が12時半から18時だったので、途中おなかが空いてしまうお子さんがいるだろうと思い、おやつ持参にしようと考えました。

保育園に通っているといつも15時くらいにおやつを食べているだろうから、そのリズムに対応できるようにしておいた方がいいと思いました。

託児業者に相談したところ、食事(おやつ含む)の介助には別途覚書をかわす必要があるとのことだったので、対応しました。

その際にアドバイスいただいたのが、おやつのある子とない子がいると不公平感がでてしまうので、全員に持ってきていただくようにすることでした。

運営側で子どもたち全員にふるまうおやつを用意するということもできたかもしれませんが、アレルギー反応などの観点から保護者の方が用意したおやつを子ども本人にのみ食べさせるということにしました。

キッズスペースはある程度広さがありましたが、同じ空間にずーっといるのも飽きてしまうお子さんもいて、おやつを食べて気分転換してもらったりしたようです。

 

ひとつ気になっているのは覚書の主旨で、介助中およびその後に起こったことには託児業者は責任を負いません、というようなものでした。もちろんおやつを食べているときに誤飲がないか、きちんと飲み込めているかは見ていてくださるだろうけれど、アレルギー対応は保護者が用意したものだけを与えることで配慮できるだろうけれど、それ以外にどういうことを想定しておけばよかったのかな…といまだにまだちょっと答えがでておりません。

他のイベントでこのような対応された方の知見を共有できるとうれしいです!!

 

 

今回対応しなかったこと

会場設計において今回は授乳スペースとオムツ替えスペースは用意していませんでした。

私が会場設計をはじめた時点ですでに申込者がほとんど確定しており、その中で授乳スペースを希望するであろう方がいらっしゃらなかったからです。

またオムツ替えはキッズスペース内で可能であろうと判断していました。

結果、保護者の方からも利用を希望する声がなかったので今回はよかったのですが、託児室を設置するにあたっては重要な問題です。

施設内に授乳スペースがあったり、トイレにオムツ替えスペースが設置されていたりすると思うので、そういったのが利用できると安心ですね。

もしない場合は、託児業者と相談してみるといいかと思います。

 

 

必要書類が紙ベースになりがち問題

覚書や契約書などは紙になりがちなのもどうにかしたい問題ですが、ここで取り上げたいのはお子様情報を託児業者へ提出するときのことです。

大体の場合、お子様のお名前、月齢、普段の呼び名、生活リズム(食事やお昼寝の時間)、アレルギー、排泄方法(トイレトレーニング中とか)、保護者の緊急連絡先などを事前に託児業者に提出を求められます。

当日でいい場合もありますが、上記のような情報を子どもを預けながら紙に記入するのは大変だったりするので、なるべく事前に集めておいたほうがいいでしょう。

そして大抵の場合、託児業者からはフォーマットがPDFで送られてきます!

これを保護者の方に転送して記入してもらって提出していただく…のはつらいので、今回はメール本文に必要事項を返信してもらって、Googleドキュメントにコピペし、託児業者へ転送する、ということをしました。

(なかにはPDFでご返信くださって方もいらっしゃいました…ご協力ありがとうございました!!)

なんかいい感じに託児業者が項目設定して、保護者がそれに記入できるみたいなサービスがあればいいんですけどね…と書いたところで託児業者(か運営側)がGoogleフォームとか用意できるとうれしいのかなと思いました。次回があればトライ。

 

 

前日と当日は、人数変更に対応する

さて、いよいよイベントを明日に控えた前日、託児室担当としては子どもの体調変化などに柔軟に対応する必要があります。

基本的には体調変化により当日の利用者人数が「減る」ことがほとんどだと思います。

今回は、事前申し込みが7名、前日キャンセルが1名、当日キャンセルが1名でした。

またイレギュラー対応として前日に1名増加したのですが、ネス・コーポレーションさんは快くご対応くださいました!

 

前日の増加は慎重に行なうべきです。

今回は前日キャンセルがでたお子さんより年齢が上のお子さんだったので受け入れました。

ある程度人数が確定した段階で、「あとどれくらい余裕があるのか」という状況を把握しておくと、判断材料となります。

乳幼児を増やすと保育士の数が足りなくなる可能性があるので、むやみに増加はできません。

運営スタッフ間の情報共有量が増えたり、お子さまの事前情報をもらうなどのタスクも発生するので、イベント直前の人数変更は慎重に行いましょう。

 

保護者の方から託児担当への連絡手段ですが、前日17時まではメール連絡、それ以降はTwitter DMか携帯電話への直接連絡をルールとさせていただきました。

 

 

会場案内をして顔と名前を把握する

いよいよ当日、私はエレベーターホールで待機して、お子さまを発見しだいご挨拶をしながらお顔とお名前を把握しつつ託児室までご案内しました。

人数にもよるかと思いますが、託児業者に丸投げしてしまうのではなく、運営スタッフのひとりがお子さまを全員把握しておくのは、何かあったときに必要なことではないかと思ったからです。

おしゃべりができる年齢のお子さんとは雑談をすることも心がけました。

(あと効果があったかはわからないけど、真っ赤なカーディガンを着て目立つようにしましたw)

 

 

専用Slackチャンネルがあると便利

運営スタッフのコニュニケーションツールはSlackを利用していたのですが、事前準備の段階から、託児室に関する情報は専用のチャンネルを用意しました。

このチャンネルが当日のスタッフ同士の連携にも大いに役立ったので、とてもよかったです。

他のチャンネルと一緒だと、発言の枕詞に「託児室の〜」が必要になりますが、専用チャンネルだとそれがいらなくなります。

当日は、受け入れ・受け渡しの完了報告や、こまかい相談ごと、子どもたちの様子を共有するのに役立ちました。

イベント中、託児室に関する誤解を招きかねないTweetを発見し、素早く対応することができた、というエピソードもありました。

託児室はイベント会場とは別の時間が流れているので、チャンネルもわけておくことをおすすめします。

 

 

 

開催後アンケートに託児室利用後の感想を含める

イベント中は託児室のそばにいたり、終了後はお見送りをするようにしていたので、何か問題が発生すればキャッチするようにしていたのですが、あらためて利用後のアンケートとして保護者の方の声をいただけると、今後の運営の参考になります。

面と向かって伝えにくいこともあるかもしれないので、アンケートフォームは用意しておいた方がいいかと思います。

また、ご対応くださった託児業者の方へもアンケート結果をお伝えし、当日ご対応くださった保育士の方々にお伝えいただくようお願いしました。

 

 

長くなりましたが、以上が TokyoGirls.rb Meetup vol.2 で得られた託児室知見まとめとなります!!

 

 

イベントを終えた感想

とにかく、イベント中にお子さまの体調変化などが起こらず、無事保護者の皆様に受け渡しが完了した時はほっとしました。

個人的にはRubyKaigiの時などに託児室を利用したことはあったのですが、運営する側として参加者の方々のたいせつなお子さんをお預かりするというのは、緊張しました。

その後、託児室を利用してくださった方々が公開したブログ記事を読んで、あらためて「やってよかった…!!」という気持ちになりました。

  

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 今後もパパにもママにもやさしい会が増えることを願っています!!

さいごまで読んでくださってありがとうございました。